メッキやプラグの違いについてよくご質問を頂きますので、詳しくご説明させて頂きます。
ロジウムメッキは、実は音質が良くありません。ケーブルメーカーは高級なメッキをすれば高級な製品として販売できるので、ロジウムメッキやパラジウムメッキなどを各種端子に施しますが、電流や電圧は線材の項目でもお伝えした通り、最も優れた伝導率を誇る銀が最も最適な素材であり、メッキも同じで銀メッキが最も優れているのです。
物理的な伝導率が証明している通り、実際に同じ品質のプラグでメッキだけが違うものを比較するとすぐにわかります。銀メッキが最も音質が良く色付けのない自然なサウンドを奏でます。
メッキによる音の違いについては、下記のとおりです。有名メーカーの各種プラグを実際にその場でハンダを付け替え、時間をかけてじっくりと比較試聴した結果です。
■ロジウムメッキ:ギラギラとしていて厚化粧なサウンド。ドンシャリで透明感に欠ける。高価だが音質的なメリットを感じない。
■金メッキ:高域寄りの特性になり、低域も分厚い。抜けが悪くこもった音。メッキの厚さや質が良いものは銀メッキに近い音質になる。
■銀メッキ:最も音に色付けがなくクリア。分解能も高く最高音質のメッキ。デメリットは汗などにより硫化しやすく変色しやすい。
■ニッケルメッキ:銀メッキに近く、色付けがなくクリア。耐久性は全メッキ中最も優れる。
■錫メッキ:意外にも癖がなく、クリア。銅の無メッキは酸化しやすく錫メッキがよく使用されるが、音に曇り感などはなし。
そして言うまでもなく、端子そのものが銀製のものが最高の端子となります。ただし、音質とコストパフォーマンスに最も優れた端子というものが存在します。価格を考慮し、音質を比較しても銀製や銀メッキ製のものと遜色ない端子。それを当店は長年の研究で探し出し、実際に比較試聴の結果、十分に納得できるものを使用してケーブルを作成しています。元より、当店のケーブルはすべて純銀製であり、端子部分のわずかな伝送距離において、入手困難で高価な銀製や銀メッキのプラグを使う音質的なメリットよりも、価格を抑えて非常に高音質で入手しやすく、信頼性のあるメーカーの端子を使うメリットの方が大きいと感じています。
実際に使用している端子の詳細をお伝えすると、電源ケーブルのプラグは真鍮製の非メッキ品でクライオ処理なし。クライオ処理も音楽を落ち着かせて均一化する傾向があり、お薦めではありません。最も音質的に癖がなく、高音質なMARINCO社製のプラグを使用しています。WATT●GATEやFUR●TECHはクライオ処理や音質の悪いメッキをしているので使用できません。
RCAプラグは銅製にニッケルメッキ。SWITCH CRAFT製です。ニッケルメッキは実は音に癖がなく、銀メッキ品と比較しても遜色がなく、使用しているRCAプラグは製作精度や強度などあらゆる点で最新の技術で作られた銀メッキ製RCAプラグを上回るサウンドを提供しています。W●Tよりも高音質です。”先端ハンダ付けプラグ”という歴史的に古くからあり、物理的に優れた構造も、今はほとんど見られなくなりましたが高音質な要因の一つです。
XLRプラグは銅製に銀メッキ。XLRプラグはRCAプラグと同じSWITCH CRAFTですが、このメーカーはXLRプラグには銀メッキを使用し、RCAプラグにはあえてニッケルメッキを使用しています。プラグの価格的には変わらないので、RCAプラグにも銀メッキを使えるはずなのに、です。これは恐らく、RCAプラグという露出の多い形状で硫化しやすい事や、抜き差しの際に必要な強度やプラグの接触特性を考慮して、あえてニッケルメッキを使用しているのです。つまり、そこまで考えて作られている高信頼のRCA/XLRプラグなのです。1946年設立の老舗は違います。
また、XLRプラグは金属製のカバーのついたものも存在していますが、音質を比較するとプラスチック製のカバーである当店使用品が最も音質が良かったのです。プラグは重いほど音のスピード感が鈍り、プラグは軽いほどキレと鮮度感のあるサウンドが出ます。豪華な外観や高価で余計なメッキや処理を施した製品ほど、癖のあるサウンドを出すものです。
Yラグは無酸素銅製に電気錫メッキ。これは意外にも癖がない良質なYラグです。これはニチフという日本の老舗端子メーカーが製作しているものですが、工場と生産体制のしっかりしているメーカーが作る製品というのは、時に新興メーカーが物理特性だけを考慮して作った銀製Yラグや銀メッキ製Yラグをも上回るパフォーマンスを発揮します。
実際に全てのプラグの音質を比較してみると、ほとんどのケースにおいて新興メーカーのものを使うメリットを感じなくなります。音質的にそれほどの大差がなく、音質の差に全く比例しないほど大きな価格差があるからです。
それは当店の純銀ケーブルだから、端末部分のわずかな伝送距離において差が出にくかったという事は大いにあります。ただ、テスト用のごく短かな20cmほどのケーブルで、端子の音が最も出るような非現実的な音質テストも行っており、ケーブルの線径やハンダとの相性、重量など総合的な要素を含めてすべての端子の選定を行っています。
当店のケーブルは、音質においても価格においても一切の妥協なく製品を製作しています。ご使用いただいた方に、お支払いいただいた代金よりも大きな満足感を得ていただきたい、そのような信念を持ち、絶対の自信をもって最高のケーブルをご提供いたします。
そのため、今後も製品のラインナップを変えることはありませんし、より高価で高音質な新製品が出ることもありません。それはすでにラインナップしているケーブルこそが、価格的にも音質的にも最善で最高のケーブルだからです。もし今後製品に変更があるとすれば、入手困難になったパーツを変更する為だけです。
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